発達障害とは

発達障害は、生まれつきの脳の働きが通常と異なるために、幼児のころから症状が出現しても、その当時は小児の精神科などで診断治療が難しかったために、大人になってから気が付くことが多いです。近年、多くのメンタルクリニックにて、自分がそうではないかと気にして、受診を希望する方が多いです。発達障害にはいくつかのタイプがあり、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害、吃音(症)などが含まれます。なるべく早めに心療内科などを受診して、典型的な症状である、対人関係の障害、コミュニケーションの困難、興味や行動の偏りなどから、精神科などで早く診断をして、心療内科にて診療を継続する必要があります。仕事の場面などで困難なことを感じて、本人も困って受診することが多いので、メンタルクリニックなどでも早めに診断してあげることが必要です。
発達障害の治療について
治療に関しては、自閉症を治す薬はないですが、心療内科などで、衝動性を抑える薬や、二次的に生じる不安やうつに対しての処方が必要になることもあります。家族を含め、周囲が理解をもって対応し、心療内科への受診を継続しながら環境への適応に配慮するなどが大切です。
自閉症の治療に関して、小児精神科の先生が漢方による治療法で効果があるとしているものがあります。「大柴胡湯」がそのおもなものです。心療内科などで使用することを推奨しておりますが、なぜ効果があるのかの理由は説明できないでいます。漢方治療に詳しい先生からは、そのような短絡的な治療について批判の声もあります。メンタルクリニックでの治療とはいえ、何も説明できないままに、効果があるなしを論じるというのもいかがなものでしょうか?